No More テキトータイトル!

投稿2回目、古株の草苅です。

突然ですが、私はよく映画を観ます。
「ローマの休日」から「ゾンビ」まで、
ジャンルにこだわらず新作も旧作もなんでも観ます。

もう先月の話になりますが、
クリスチャン・ベール主演の「荒野の誓い」を劇場で観てきました。
久々に見応えのあるしっかりとした硬派の西部劇でした。
しかし、タイトル(邦題)が・・・


映画「荒野の誓い」公式サイトhttp://kouyanochikai.com/

確かに「荒野」がついた過去の名作西部劇は数々ありますが・・・
西部劇といえば、とりあえず「荒野の~」とか「夕陽の~」とつけときゃ
中高年の西部劇マニアのオヤジ(ワタシ?)は喜んで観に来るだろう
とでも言いたげな安易なネーミング・・・

しかも、今どき「荒野の~」ではもはや西部劇のパロディかコメディのようで、
この手の西部劇大好きオヤジ(ワタシ?)でさえも引きかねません。

そもそも、この映画は、
西部劇オタク(ワタシノコト?)だけのものか、という話です。

原題は「Hostiles(ホスタイルズ)」。
“敵意”とか“敵視”という意味です。
人種や国籍など、さまざまなヘイト発言が飛び交う今だからこそ、
ジャンルや世代を越えて多くの人が共感できるのでは、と思える作品でした。
しかし、このタイトルでは若者や女性客はまず見込めません。
案の定、私が観たときは封切日なのに他に同年代のオヤジが2人だけ。

自ら客層を限定してしまった結果、墓穴を掘ったのは明らか。
いい映画なのに、もったいない限りです。
一部の西部劇マニア(ワタシ?シツコイ?)だけじゃなく、
もっと多くの人が興味を持つような、
原題を活かしたうまいタイトル(邦題)を付けてほしいものです。
(英語の原題をカタカナにしただけの手抜きタイトルも嫌ですが)

映画の話に限ったことではありません。
あらためて商品やサービス、イベントやセミナー等の
ネーミングの重要性を感じた次第です。

「中身の価値がきちんと伝わっているか?」
「誤解させる情報を与えていないか?」
「ターゲットがずれていないか?」
「さしたる根拠もなくテキトーにつけてないか?」
「そもそも日本語を間違ってないか?」・・・など

それではまた。